資金ショート、債務超過、赤字の違いとは?会社が倒産するのはどれか

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資金ショート、債務超過、赤字というと、どれもお金がなくなる事を指すような言葉ですが、これらは何が違うのでしょうか。

ここでは、資金ショート、債務超過、赤字、のそれぞれの違いを分かりやすく紹介し、どのような状態になれば資金ショートなのか、債務超過なのか、赤字なのか、という事を、例を示しながら解説します。

また、それぞれの要因が、会社の倒産とどのように関わっているのか紹介し、何がどのような関係にあるのか、分かりやすく説明します。

どれも紛らわしい言葉ですので、それぞれの違いをしっかりと覚え、正しい使い方が出来るようにしましょう。

資金ショート

資金ショートとは、収入と支出のつり合いが取れなくなり、手元にお金がなくなってしまう事を指します。

お金がなくなってしまうため、当然会社の運営も立ち行かなくなり、対策を講じなければ倒産する事になります。

基本的には、支出の方が多い場合に、資金ショートが起こるのですが、中には収入が支出を上回っていても資金ショートに陥ってしまうケースもあります。

例えば、1000万円の資金のある会社が1000万円で仕入れた商品が3000万円で売れたとします。

この場合、収支としては2000万円の利益があるので、何も問題はないように思えます。

しかし、1000万円で仕入れた商品の代金の支払期日が1か月後、売り上げの3000万円が振り込まれるのが3か月後だった場合、どうなるでしょうか。

まず、一か月後に仕入れた商品の代金1000万円を会社の資金1000万円で支払います。

すると、この支払で会社の資産は全てなくなってしまいます。

商品の売り上げ金が振り込まれるのは、まだ2か月先ですが、手持ちの資金がないため、その間の従業員の給料等を払う事ができません。

このように、事業としては黒字なのですが、手元に資金がないような状態に陥る事があり、悪くすると倒産してしまうケースもあります。これが、資金ショートの一例です。

このような、事例の場合は、資金の流れが簡単なので気をつけていれば回避する事もできるのですが、経営が上手くいっている会社でも、支払いと収入のバランスが崩れると資金ショートが発生する危険がありますので、日頃から資金の流れをしっかりと把握し、資金ショートが起こらないように気をつけましょう。

資金ショートが発生した場合は、一人で悩まずに、税理士や行政書士、取引先の銀行など、お金の専門家に相談する事をおすすめします。

債務超過

債務超過とは、負債が資産を上回る事を指しています。

負債とは、会社が他から借りているお金や、いずれ支払わなければならないお金の事であり、借金といえば分かりやすいかもしれません。

そして、資産とは、会社が所有するお金、土地、建物の価値などをまとめた物の総称で、資産の価値を表す金額の事を資産価値といいます。

このように、債務超過とは、負債が資産(資産価値)を上回る事を指しますが、これは赤字とは異なります。

赤字は、収入よりも支出が多い事を指し、両者は必ずしも同一の関係ではありません。

例えば、資産500万円で1000万円の借金を抱える会社があるとします。

この会社は、負債が資産を上回っているため、債務超過に陥っているという事ができます。

しかし、この会社の売り上げが好調で、今月の支出が100万円、収入が300万円だったとします。

その場合、その月の収支は200万円の利益があるという事になりますが、資産は500万円+200万円で700万円であり、1000万円の負債を全て払う事ができません。

この場合、この会社は、赤字にはなっていませんが、債務超過に陥っている、という事ができます。これが、赤字と債務超過が同一ではない関係の一例です。

しかし、このままのペースで毎月200万円の利益を上げる事ができれば、2か月後には600万円の利益を上げる事ができ、会社の資産は1100万円になりますから、債務超過を解消する事ができます。

そもそも、債務超過になる場合は、会社の経営上、何らかの問題が発生しているケースが多くあります。

赤字と債務超過は、必ずしも同一の関係ではありませんが、赤字が継続して発生していると、債務超過に陥りやすくなります。

債務超過に陥った時、すぐに倒産してしまうという訳ではありません。

債務超過に陥っていても、何らかの資金調達をして負債の返済に充てる事ができれば、倒産する訳ではありません。

また、前述の例のように、経営が悪化した場合も、事業の改善で利益が増え、会社の資産が安定的に向上すれば、資産が負債を上回り、倒産を免れる事も期待できます。

このように、債務超過は倒産と直結するわけではない、という事を覚えておきましょう。

赤字

赤字とは、収入より支出が多い状態を指します。赤字は必ずしも好ましい状態ではありませんが、赤字が続いたからといってすぐに倒産する訳ではありません。

例えば、ある会社の支出が300万円で収入が100万円の場合、200万円の赤字になります。

しかし、会社の資産が2000万円あった場合は、資産が1800万円に減少するだけであり、すぐに倒産する訳ではありません。

しかし、この赤字が10か月続いた場合、赤字の総額が2000万円になり、会社の資産がなくなってしまいます。

いわゆる資産ショートの状態です。

その後も、赤字が続くようだと、債務超過に陥ってしまう場合もあり、その状態から回復できないようだと、倒産する事になってしまいます。

通常、会社を経営していれば、赤字になる時もあれば黒字になる時もあります。

このように、資金ショートや債務超過と比べれば、赤字はより身近な概念だという事ができるでしょう。

赤字は、できれば回避したい状態ですが、多くの会社が経験する物であり、赤字額が大きくならなければ、すぐに倒産する訳ではありません。

赤字の概念をしっかりと理解し、適切な使い方が出来るように心がけましょう。

まとめ

このように、資金ショート、債務超過、赤字は、どれも異なるものである事が分かります。

しかし、どれもできれば避けておきたい状態である事は確かです。

この3つは、すぐに倒産につながる訳ではありませんが、資金ショートと債務超過は、赤字に比べれば倒産に近い状態です。

この3つの違いについてしっかりと知識を身につけ、このような状態に陥らないように気をつけましょう。